市場拡大が期待されるスイッチOTCですが、安全性への懸念で承認見送りが相次ぐ

スイッチOTCはセルフメディケーションを普及・推進するうえで重要な役割を担うと期待されていますが、安全性への懸念が払拭されていないとしてスイッチOTC化がなかなか進んでいません。

2010年の厚生労働省の薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会では、消化管運動調整薬「ドンペリドン」、抗アレルギー薬「ベポタスチンベシル酸塩」、「オロパタジン塩酸塩」、「セチリジン塩酸塩」の医療用医薬品4成分をスイッチすることが了承されました。

しかし、市場規模が大きく患者ニーズが高い生活習慣病関連のスイッチOTC化をめぐっては、そのほとんどが継続審議となっています。同部会では、日本薬学会が同年3月にスイッチ候補成分として選定した19成分のうち、15成分の承認が見送られることになりました。

承認了承が見送られたのは、医師の関与なしに安全性の担保は難しいとして、前回から継続審議となっていた糖尿病治療薬「ボグリボース」やACE阻害薬、コレステロール吸収抑制薬です。

糖尿病治療薬「ボグリボース」と「アカルボース」は、日本薬学会が販売の実践例など安全性の確保に向けた具体的な対応を報告書として示していたにもかかわらず、日本糖尿病学会から医師の診察が必要であるとして、スイッチOTC化推進成分とすることを見送ることになりました。

「カプトプリル」をはじめとするACE阻害薬12成分は、特定健診にクレアチニンや眼底検査などが含まれていないことなどを理由に日本高血圧学会が反対の立場を示しており、またコレステロール吸収抑制薬「コレスチミド」も、禁忌の患者や伸長投与の患者が多いため、医師の確認が求められるとして、再び継続審議となりました。